著:榊 一郎 イラスト:茨乃 メカデザイン:片貝 文洋
「おマリエさん。この人です」
スニーカー文庫2019年9月の新刊。約3日の積み。『永き聖戦の後に』の打ち切り完結から実に2年7ヶ月、榊さんが再びスニーカーに登場。
表紙や粗筋では一切触れられていないが、口絵を見るとロボットものであることが判って驚かされる。
更に本編に進むと今度はコメディ要素が多めに入ってきて二重に驚かされる構成になっている。
構造としては面白いんだけど、それが果たして面白さに繋がるかと言われるとどうなんだろう。逆に口絵で期待した人等はロボットバトルがメインじゃないのかよって思っちゃうかも。
メカデザイン担当として片貝さんを招集。榊さんの著作であるファンタジア文庫『棺姫のチャイカ』のアニメのメカデザイン等を担当していた方ですね。
ウォルトン王国の最終防衛用兵器、護国鬼神を名乗る主人公レオ・アラモゴード。敵性国家ネプツニスの魔導兵器の核として使われていた妖精族の少女フェルミを屋敷に連れ帰ったレオは……。
アラモゴードって姓、憶え難いと思うのは俺だけだろうか。すぐに頭の中で「アラモード」になって甘いお菓子かな?となっちゃう。何なら思考が『キラキラ☆プリキュアアラモード』に脱線するまである。
ロボットの名前も兼ねているので、もうちっといかつい名前の方が良いのではないかしら。
ファンタジア文庫『妖精狙撃』から2連チャンで妖精族がヒロインとなっているのは偶然か。あちらのアグニが妖精のイメージからかけ離れた妖精なら、こちらのフェルミもあまりオーソドックスな妖精という感じはしないかなー。
これは一応分類としては白榊さんになる……のかな。世界観や登場人物達のバックボーンは結構黒いのだが、あくまでも焦点を当てるのはレオとヒロイン達の恋模様であるっぽい。
だからこそ、いちゃいちゃシーンはばちこりぶち込んでほしいところなのだが、どうにもそこが弱いように思う。添え物として入っているなら適量なんだけど、そこがメインディッシュじゃねぇのかよと。
うーん、どうなんだこれは……。あまり長くストーリーを引っ張れるビジョンが見えないんだが……。
燃:A- 萌:A 笑:A 総:A
著者リンク
・ザ・ジャグルⅠ 汝と共に平和のあらんことを(ハヤカワ文庫JA、2010/01)
・ミカヅチ(MF文庫J、2010/02)
・棺姫のチャイカⅠ(ファンタジア文庫、2010/12)
・ダブルバインド 黄昏に獣は踊る(C★NOVELSファンタジア、2011/09)
・その男、魔法使い“A” <1>(2011/11)
・アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2011/12)
・タタリ・ブレイカー弑子(HJ文庫、2012/04)
・神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード(GA文庫、2012/05)
・アーク・ブラッド A.D.5000のアダム(C★NOVELSファンタジア、2012/09)
・フェアリィフィールド 妖精戦陣(朝日ノベルズ、2012/11)
・茉建寺エリノアの非主流科学研究室(2012/12)
・仮想天使は魔術を詠う(スマッシュ文庫、2013/03)
・蒼穹騎士 -ボーダー・フリークス-(ハヤカワ文庫JA、2013/06)
・ドラゴンズ・ウィル 完全版(富士見書房ソフトカバー、2013/09)
・機関鬼神アカツキ <1>(ファミ通文庫、2013/12)
・神鎧猟機ブリガンド(ダッシュエックス文庫、2014/11)
・熾天使空域 銀翼少女達の戦争(C★NOVELSファンタジア、2015/03)
・蒼鋼の冒涜者(HJ文庫、2015/05)
・カタナなでしこ(講談社タイガ、2016/01)
・ウィッチ・アームス 魔法少女は素敵なお仕事(ダッシュエックス文庫、2016/06)
・永き聖戦の後に ストレイ・シープ(スニーカー文庫、2016/11)
・永き聖戦の後に2 スケイプ・ゴート(スニーカー文庫、2017/02)
・パラミリタリ・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2017/05)
・誰が為にケモノは生きたいといった(ファンタジア文庫、2018/02)
・Zの時間(HJ文庫、2018/04)
・終末のアダム(講談社ラノベ文庫、2018/10)
・嫁々いみぐれーしょん(講談社ラノベ文庫、2018/11)
・メイドな狐と監禁コン!(美少女文庫、2019/04)
・妖精狙撃(ファンタジア文庫、2019/08)
イラストリンク
・ペンギン・サマー(一迅社文庫、2009/04)
・あかてん☆ナイツ(ファミ通文庫、2009/11)
・くるくるクロッキー(電撃文庫、2009/12)
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